休日の魔力(長文)
ごきげんよう、皆さん。
今日は一段と寒い…。皿洗いがおっくうになる。
さて、文化の日で祝日って事で、行ってきました。
皇室の名宝展@東京国立博物館。
本当は昨日行きたかった。
何故なら次の日(今日)は休日で第一部の
最終日だから絶対混むだろうし。
でも気乗りしなかったので、止めたが…
昨日にすれば良かった。
と、思うくらい、激混みだった。
開館が9時30分からだったので、
9時に上野に着けばいいだろうと踏んだけど、
15分過ぎについてこの混みよう↓
しかも、既に入館は開始しており、この列の前には
同等かそれ以上の人数が館の中に吸い込まれていた。
うーん…これは覚悟して入らないと。
と、思っていたら、列に並ぶ前から戦い(笑)は始まっていた…。
まず、この写真を撮る前だけど、正門にて
堂々と子連れ親子に割り込まれる。
そして正門に入ってから、妙齢の女性に押しやられ、
入ってからも壮絶な押され具合。
あのね。
たかだか数人追い抜いたくらいで得する事なんてないよ。
バーゲンセールじゃあるまいし、先に入ったからって
結局入ってくる人数は同じなんだから変わらんと思うんだが。
で、いざ入館すると、それはもうスゴい人だかり。
特に、数年前の「プライスコレクション」から有名になった
伊藤若冲の作品の前が尋常じゃなかった。
かく言う私も、プライスコレクションから知ったし、
今回の展示も若冲目当てだったけどね。
そんな訳で、心を決めて人だかりに挑んだが…。
もうね、名作の前でこんな気分になるのは
本当に悲しい。若冲に申し訳ないよ。
私は何かを鑑賞する時は、基本は無言。
誰かと一緒でも、自分からは喋らない。
何故なら、作品の前で感想は言いたくないから。
クリティークをするなら、全て観終わって
自分の中で解釈や理解が出来てからするのが
作者への礼儀のじゃないだろうか。
それに集中して作品を観ているのに、
「へえー」「ほー」「わぁああ」なんて騒がれたら
気が散る。
だからこそ、他の人が観ている前では
自分も口を慎む。
それなのに…
満席のレストラン並みにうるさい。
しかも混んでる→顔が近い→耳元でしゃべられてる。
一番悲惨だったのは、老夫婦がモリモリ後ろから押しながら
私の左右に分かれて会話。
「すごいなぁ、あの足」
「本当ねぇ〜」
「ほら、あの雪の感じ、見事だわぁ」
「本物みたいだな」
「若冲ってね、八百屋の息子なのよ。」
「へえ〜」
「だから野菜とか生き物に興味が云々…」
想像してごらん…
耳元で…
左右から…
見知らぬ人の会話…
頭 お か し く な る 。
必死に頑張って、取り敢えず若冲だけは
全部観る。
他は、もう仕方ないから図録で我慢。
昨日(と言うか空いた日を見計らって)来ない自分が悪い。
あとはこんな事に一々腹立てる自分が小さい!
と、言い聞かせて2時間後に脱出。
外はとっても気持ちよかった♪
朝早く、それも野菜スープしか食べてないので
結構お腹がすいていた。
上野公園では、佐賀の特産市場みたいな催し物をしてて、
焼き芋(紅あずま的な名前)を売っていたので買う。
咬むと味が出て来て、素朴で優しい甘さが良い♪
女子供は芋栗南京って言葉がぴったりなくらい、
お芋、栗、南瓜が好きだ。
さて。もちろん、これが昼ご飯ではない。
別にどこでも食べれるんだけど、
何故か上野だと食べたくなるんだよね〜。
久し振りで、ウマかったです☆
さて、今日はもう一カ所行くと決めた場所があった。
それは
刀剣博物館だ。
常々、ずーーっと頭にあった。
日本の美術の骨頂じゃないかと思う、日本刀。
美に優れ、機能に優れた日本刀。
折れない、欠けない、曲がらない、日本刀。
マニアでも、詳しくもないけど、好き。
単純に、純粋にあの形容は美しいと思う。
本当は模造刀でいいから一振りほしい…。
(去年ネットで探していたけど、どれにするか決めれず)
そんな日本刀が展示されている博物館。
今日こそは!!!!
休日なのに、ガラッガラ(笑)。
いや、何となく想像してたけどね。
展示室も、予想通りこじんまりとしてたし。
場所は住宅街のど真ん中って言うのもあるだろうな。
私の後にも何組か入館して
(頻繁に海外のお客さんが入って来てた)
出る頃には5、6組はいたと思うけど
皆さん、本当に静かに観覧していた。
これこそが博物館のマナーだよなぁ〜。
ここでは、心置きなくゆっくりじっくりと
観覧する事が出来た。
前々から行きたかった所に行けたって事もあり
大満足で清々しく、博物館を後にした。
私が出た後も、数組入館していた。
数は少なくても、結構ひっきりなしに入るようだった。
朝早くから起きて、散々な午前中を過ごした後は
平穏な午後を過ごせて、濃密な休日だった。
休日って魔性だよなぁ、と思った。